ロール占有理論(プロセスワーク)

こんにちは、みことです。

さて、今回は、

日本ではまだまだ知る人ぞ知る心理学(?)ですが、多様性を求める社会や特殊な状況や人間関係を紐解く上ですごく使える理論を持つ

『ユング派プロセス指向心理学(プロセスワーク)』の『ロール占有理論』についてさくっとお話したいと思います。

さて、あなたがスーパーポジティブシンキングの持ち主だとします。

そうすると、不思議なことに、スーパーネガティブな人があなたの周りに出没します。必ずです。

「え?でも似た者同士が集まるし引き合うんだと思うけど?」

と思ったあなた。

確かにそうです。

しかし、

あなたが自分の中のネガティブを一切見ずに(排除して)、スーパーポジティブをやると、

その排除したネガティブ性を体現するような人がそばによってきたり、

もしくは、パートナーだけがネガティブだったり、一緒にいる普通の人がどんどんネガティブ発言をするようになったり、

します。

まじです。

これをロール占有理論で見ると、結構面白いのですが、

まず、そこにある場(社会やグループや関係性)には、色んなロール(役割)が浮遊していると、見立ててみます。

外交的、内向的、理論派、アーティストタイプ、リーダータイプ、フォロワータイプ、スナフキンタイプ、メジャー派(主流派)、マイナー派(マイノリティ)、世話焼きタイプ、世話されるタイプ、バランサー、独裁者、加害者、被害者、忘れてはいけないトリックスター(わけわからんとんでもないことやる人)などなど・・・

そして、

私たちは、無意識にロールを取ります。社会の中で、グループの中で、関係性の中で。そしてそれらのロールは流動的に変化することが自然で心地よいものになるかと思います。

で、

あなたが特定のロールを強固に取った場合、例えば先ほどの例でいくと、

スーパーポジティブをずっと強固に取った場合、対のスーパーネガティブロールがその場に浮遊します。

ということで例えばもう一人の人は、

スーパーネガティブロールを取りたくなるのです~~~(笑)

『何かこの人のポジティブ発言ずっと聞いてたら分からんけど水差したくなったわ』

って体験ないですか?

それです。

泣いている幼児の真似をして大人がオイオイ泣くとその幼児がびっくりして泣きやむ、というのもロール占有理論で見ると分かりやすいと思います。大人が幼児のロールを強固にとったことで幼児はいつものロールからはじき出されてしまったわけです。

(浮遊するロールを取りやすい人や取りにくい人がいるという人それぞれの傾向もあります。)

又、

家族療法やインナーチャイルドの観点からみていくと、

幼いころずっと家族の中で取っていたロールというのがあれば、

大人になっても、その取り慣れているロールを好き嫌いに関わらず取りがちです。そのロールをやり慣れてしまっているので。

そこに飽き飽きしてるなら、そのロールから抜け出すということをトライすると良いです♪(参考:自己分析ー9つの役割・家族の中で演じ続けてきた偽りの自分はどれ?

又、

被害者ロールにはまりやすい人もいます。

これはつらいですし、その人にとっても、危険なことです。

過去に被害者であったことがトラウマになっていたり、似たような状況に出会ったり、実際の被害に遭ってしまったりすると、より被害者ロールに居続けてしまいやすくなります。

被害者と被害者意識、この二つを別けるというのも大事ですね。被害者意識から解放されるためのインナーチャイルド癒しはとても大切だと思います💛

最近保護猫の里親になったのですが、保護されたてという訳でもないのに、被害者意識がいつまでもものすご~く強固なビビり猫で・・・虐待もされてたのかも・・・と思いつつ、レメディも盛りまくりつつの、我慢の日々です・・・

強固な被害者ロールは強固な加害者ロールを作ることを肌で感じつつ、(たまに加害者ロールにはまりそうになる自分を押さえつつ)

地道にお世話しています🍀

 

ということでロール占有理論のお話でした。面白くないですか?(^_^)ご意見やご質問があればぜひ下さいまし。

みこと

 

海外ドラマ THIS IS US より、両親と娘の三角関係について

 

こんにちは、みことです。

今日はバースディでもあります~♪

さて、今回は気になっていたアメリカのドラマ「THIS IS US」について書こうと思います。アメリカでエミー賞やゴールデングローブ賞などを受賞している、とても良質なヒューマンドラマです。

これはある家族を中心としたドラマなのですが、ストーリーは

①3人の子供の幼少時代と、

②父親のアルコール依存症が悪化するティーンエイジの時代と、

③父親が事故で亡くなり母親が父の親友と再婚を果たし、かつての子供が家族を持ったり恋人と関わったりする30代?(今)

と3つの時代を行き来します。

ということで一話目からみないと私は誰が誰か訳が分かりませんでした。

 

そこで登場する次女のケイトは、食べ物に関する問題を幼少期から抱えています。

人よりも太めで、たくさん食べるのが好きです。(ちなみに長男のケヴィンは大人になって父のアルコール依存症を引き継ぎます)

スリムな母からはさりげなくダイエットするようにコントロールされ、娘に甘い父親からは「お前はそのままで素敵だ」などと言われて甘やかされて育ちます。

ケイトは、バンド活動をしてバーで歌っていた母と同様に美声をもち、歌手になることを志しながらも、母の干渉や批判を恐れてうまく目標に向かっていくことができないでいましたが、現代ではフィアンセである恋人のサポートも受けつつ、母と衝突しながらも少しずつ歌の仕事をこなしています。

太りすぎと過食気味の問題は抱えつつも、ありのままの自分を受け入れることの大切さも学び始めています。

元々この両親の関係性は良好なのですが、家族を養うために一つの夢を諦めた父と、時に家族を残し、歌の仕事に励む母の仲は時にぎくしゃくします。そしてあるきっかけで母はバンドを辞め、父はアルコール依存を再発させてしまいます。これが子供たちの幼少期です。

そして子供たちがティーンエイジャーになった頃、父が長期でその依存症に取り組んでいる中、娘のケイトと車の中で話すシーンがあります。

ケイトは、平静を装いつつも思い悩む父のことを察し、

父の頬を両手で包み、

「大丈夫だから」

と父を励まします。

ドラマを連続で見ている視聴者からすると、とても素敵な父と娘のシーンです。

私も見ながら感動していました。

 

が、

 

少し冷静になって、

心理職の目でこの場面を見て見ると、

 

 

相当危ない親子関係になっているといえます。

 

ティーンエイジで、ダイエットに成功し子供から一人の女性になっていく過程の魅力的な思春期の娘が、親である父の頬を手で包み優しく話しかけ、精神的に支えている、

これは不貞行為にも見えてきます。

 

この場面を妻のレベッカが見たらいい気はしないだろうと思うからです。

これはドラマですが、

一方の親の子供との問題や破綻の裏には、必ず夫婦関係の難しさや諦めや語られない問題があり、そこに子供が巻き込まれて行くという三角関係ができます。

ここに入った子供はしんどいものです。

パートナーに言えない不満を片方の親から聞かされたりします。

大抵子供は真に受けてしまうので、

「それって本当なの?」とか

「それは自分たちでもっと話し合わないといけないんじゃないの?」

とはなかなか指摘できないものです。

良い夫婦関係を保つのはそれなりに努力やコミュニケーションの力や寛大さ(お互いの!)が必要だと思いますが、

家族セラピーも究極は夫婦関係のセラピーに向かうと思います。

ちなみにある知り合いのカウンセラーさんが、子供の問題でカウンセリングを受けに来たご夫婦のソファーに座った位置のことをプロセスワーク的に指摘したらあっという間に離婚したそうです💦

離婚もまあ一つの大事な選択ですしね。

 

ドラマに戻りますが、

父の突然の死・アルコール依存症・過食、三つ子出産の予定が一人死産だったことも含め、家族のマヤズムは破壊傾向の梅毒マヤズムだろうと思います。ただこの夫婦は死産だった子の代わりに人種の異なる黒人の孤児を引き取り、育てていくことを選択する逞しさも持ち合わせているのですね!

さて、ストーリーが進むにつれて、理想的な父の心の傷やもろさ、エゴが見えてきます。しかしかなり良質なドラマで、それぞれが衝突しながらも、その時できる努力を重ねて成長していきますので見ごたえがあります。

 

アメリカは特に、殺人とか、刑事ものとか、スパイやゾンビ、”弁護士は良い人”をアピールするドラマなど、何かとにかく殺されたり闘ったりしてるドラマ多いですよね。

スリリングなんですけど、最近は交感神経そこまで刺激せんでも・・・と思ったりします。

THIS IS USのような、素敵ドラマが増えると良いなぁと思います。

世界平和にも貢献してると思います~✨

 

みこと

地球がクライアント

こんにちは、みことです。

ホメオパシー学校の進級試験が終わりました。元々ズボラな性格なのにノートをまとめなおしたりして、『なんか、めちゃ勉強した!』ことに感動したり、〇〇について全然分かってないことに気づいたり、諸々ためになりました~(^^♪

さて、ここから私の好きなプロセスワークの話をしたいと思います。

アーニーのこと

 

プロセスワークはユング派の心理学で、元々プロセス指向心理学と呼ばれていました。創始者はアーノルド・ミンデルという可愛らしいおじいちゃん♡通称アーニーです。数年に一度の割合で、来日してワールドワーク(プロセスワーク流のグループワーク)のセミナーを開催してくれています。彼はパートナーのエイミーと共に、全世界を飛び回って人種間や紛争地域の国家間、又企業のための葛藤解決のファシリテーションを行っています。

彼はニューヨークの生まれで、ユダヤ系アメリカ人でしたが、幼少期からイタリア系アメリカ人からの人種差別に基づく激しい暴力にさらされ苦労した人でした。

ユング派は夜見る夢を潜在意識からのメッセージと受け取り、大切に扱います。

アーニーの幼少期の体験も手伝ってだとは思いますが、心理療法家として活動していたある時、とても印象的な夢を見たそうです。

それは地球がクライアントになっている夢でした。

そこから、個人の心理にとどまらず、グループや国家などに対して働きかける、まさに地球をクライアントにするようになったそうです。

個人の心理学という枠も超えているということで、『プロセスワーク指向心理学』という名前から心理学という言葉もなくして『プロセスワーク』という新しい名前になったのでした。

プロセスワークへと背中を押した大きな転機

 

私は現在プロセスワークプラクティショナーとして心理カウンセリングにプロセスワークの手法を取り入れて、アートセラピーやムーブメント、夢からのメッセ―ジを得るセッションなども行っているのですが、

プロセスワークを学びたい、と強く思ったきっかけは実はワールドワークがらみな体験からでした。

 

2013年の秋、被災地である宮城県のある地方都市に、ボランティアグループハートサークル(現ハートリジリエンス協会)の一員として、EFTというタッピングセラピーを紹介する活動を行っていた時のことです。

ある人から、

「一人一人はすごく良い人なんだけど、意外とコミュニティ同士のいさかいが結構あるようなんです。」

という言葉を聞いたのです。

国や県が公平にしていない事柄に対して、それぞれのコミュニティがそこに不満や要求を述べるのではなく、優遇されたコミュニティに怒りを向けるということが起こっていたようでした。

その時、現地で触れ合った素朴で温かい人たちとの体験と照らし合わせながら、

なんか、すごく

『もったいないなぁ~、なんとかならないのかなぁ~』

と思ってしまい、家に帰って来てからもそのことがなぜかずっと頭から離れなかったのでした。

それが大きな転機となって、元々学びたかったプロセスワークを学ぶ決心をし、日本の公式な学校は東京にしかなかったので、ものすごくものすごく思い切って大阪から神奈川に引っ越しをしました。
(ということで時々関西弁を発しております~♪)

学校外でも色々なファシリテーターの方のスタイルを学んだりしつつ、『グループファシリテーションの会』という老舗の(!)ファシリテーションを学ぶグループに所属し、今はオーガナイザーの一人としても活動しています。

放射能のテーマ

 

そのファシリを学びながらの苦しみと感動は次の回に譲るとして、

2015年にアーニーが日本に来てくれた時のセミナーでの最後の言葉を紹介します。細かくは合ってないかもですが、

「日本社会のテーマとして、日本で放射能が存在するという問題を考えないといけない。それは目に見えないエネルギーであって、目に見えない形で作用している。」

その後プロセスワーカーであるファカルティとその言葉の真意に関して話し合ったのですが、

これはフラクタル構造で見ると、日本人がよくやる『空気を読む』や『忖度』にとても近いこと。私たちは空気を読むことは得意だけれどもちゃんとコンタクトするということは意外と苦手だったり、言わないでも察しろよという文化や甘えがあったりする。それを打破したり、多様性を認めたりしないかぎりは原発もなくすことはできないのではないか?ということだと思う、

と言われました。

う~む。なるほど!

その後『忖度』問題が政治(モリカケ)でも大きく報じられるようになりましたよね。又SNS上で個人の意見を述べることが容易になり、さらに『CMスポンサーに発言をしばられてしまうテレビ』という媒体以外で忖度せずに自由に活動する有名人(えんとつ町のプペルの著者、お笑い芸人の西野亮廣など)も増えました。

自分の多様性を許す

 

忖度しないってある種自分にパワーを戻すことでもある感じがします。

ホメオパシーの放射能のレメディの話を前回しました。そのレメディは一つはもちろん毒出し目的がありますが、もう一つは『ちゃんと自分になる』という意味もある気がします。

それは全てのレメディに言えることかもしれませんよね。

 

忖度ムードを感じたり、苦しくなってしまう人は、

「〇〇しなくちゃいけない空気感も感じてしまうんだけど」という

前置きをして

「でも私の気持ちを言ってみるね」とか、

「でも正直な気持ちも言わせてね」と繋げると、

周囲もほっとしたりして、少し自分も相手も大事にできる感じで楽かと思います♪

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

★みこと★